■作家略歴
青木一政
旧山古志村出身、在住。妻有の手描き友禅を生業とする傍ら、故郷の風景や暮らしを25年にわたりカメラに収め続け「四季の山古志コンテスト」で毎日グランプリ受賞を機に写真にのめりこむ。その後、山古志村村長賞を2回にわたり受賞。しかし中越大震災で自宅が全壊し、撮りためたネガの3分の2を失う。
田中八重子
旧山古志村出身、在住。山古志診療所に看護師として勤務する傍ら、村の風景や人々を気負いのないまなざしで撮りつづけ、本格的に打ち込もうと思っていた矢先の被災。撮るべき風景を失ってしまったことによる絶望。全村避難という現実。村の診療所で看護師としての激務の日々。撮ることさえ忘れていた余裕のない心を励まし、再びカメラに向かわせたのは他ならない“写真の力”だった。
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